大山三峰山2(みつみねさん)
#159 2008/1/9(水) 大山三峰山 935m
土山峠から上る 右下には宮ガ瀬湖 | 辺室山山頂、三角点はポールの下 |
三峰山へ登るなら、煤ガ谷コースが普通のようだが今日は北から攻める。土山峠が出発点。辺室山、物見峠を指す道標に促されて、国道からいきなり丸木の階段を上る。上るにつれて光る湖面の宮ガ瀬湖が見えてくる。10分も階段を上ると宮ガ瀬尾根に飛び出す。この尾根歩きが実に気持ちいい。黒土に厚く積った落葉とドングリ。左側は植林。そこに時々現れる鹿柵。右は、ツガなどの常緑樹が混じる自然林。仏果山を背に、右手の丹沢の稜線を見ながら登ってゆく。
大小の峰を越えて辺室山。山頂は樹林の中。少し離れた所には三角点がある。山旅の安全を守るのが山ノ神の筈。ところが、二つ目の石祠から迷走が始まる。稜線のしっかりした踏み跡を辿って、ふたつ目のコブを越えるとヤセ尾根の崩壊地を通過する。どうもおかしい。300mごとに設けられた道標がない。危険箇所が補修されていない。しかも西北を目指しているではないか。すごすごと今来た稜線を引き返す。20分のロス。余程日ごろの心掛けが悪いのかしら。
崩落地点 | 崩落地点から望む丹沢 中央が丹沢山 |
小さなコブの分岐点まで一旦戻って仕切り直し。選び直したこの尾根道も迷走第二幕とは露知らず、せっせと歩程を稼ぐ。倒木の下を潜り、尾根道を塞ぐ大木を巻き、ずるずると崩れる最後の急登を喘いで上ると山頂に出る。立木に結びつけられた木片を見て唖然とする。ナベアラシ、817m。鍋嵐山なら主稜線を西へ1km以上も離れた山。そう云えば道標を見かけなくなったし、雲間から現れた太陽が左から差していた。踏み跡はまだまだ続くが、また逆戻り。計2時間ものロス。
あの二つ目の石祠に気を取られて、物見峠を指す傍らの道標を見落としたらしい。不覚。尾根から左へ階段を降るとベンチのある物見峠。昼食兼おざなりの反省会を済ませて出発の準備にかかる。クマに注意の立て札がある。早速、熊除けの鈴を取り出したO君。今年はクマの捕獲数が少ないという。今冬の山には豊富に木の実があったのだろう。煤ガ谷からの合流点より先は4年前に歩いた道、雪の積った三峰山だった。そのせいか今回とはまったく山のイメージが違う。
鍋嵐山 | 三峰山直下のベンチでひと休み |
足取りも重く、樹林を緩やかに上り下りすると、崩落地点に差しかかる。長さ20m程の尾根が崩れて、無残に赤土を晒け出している。崩落地点というものは、どこでも大きな眺望が得られる。左の塔ノ岳から丹沢三峰に続く山々。真正面は丹沢山。その稜線から蛭ヶ岳の頭頂部が覘いている。すぐ手前に、おや鍋嵐山。立派な山じゃないか。先の方からやってくる人がいる。今日山中で出会った唯一の人。潅木に囲まれた広場に着く。北峰を見上げながらベンチでちょっとひと休み。
三峰山への上りから不動尻に降るまで、山の様相は一変する。丸木の階段、梯子、鎖で岩稜を這い上がり滑り降りる。キレットを梯子橋で渡る。前回は雪と氷のヤセ尾根をよくぞ歩いたものだ。北峰から中央峰、そして三峰山の主峰、南峰に登り着く。大山が樹林越しに見える。O君は早く下山したいという。2時間後に帰りのバスがある。長居は無用。岩峰から樹林帯へ、尾根道から山腹のジグザグ道へ、沢沿いのガレ道から林道へ。標高差800m、距離6km余りを駆け下りる。
曇りのち晴 日帰り 同行者=O君 歩行距離=14.5km(予定=11.7km) 歩行時間=6時間8分
小田急、本厚木駅7:40⇒(神奈中バス)⇒8:40土山峠
土山峠8:45→9:35辺室山9:40→10:10物見峠分岐→11:10鍋嵐山11:20→11:50物見峠12:15→13:00北峰手前のベンチ13:05→13:20三峰山北峰→13:40三峰山南峰13:50→14:45不動尻→15:43広沢寺温泉入口
広沢寺温泉入口15:46⇒(神奈中バス)⇒16:10小田急、本厚木駅