澁海、東京パフェを食う!!
「新たな戦い。最初の一歩。 編」


2002年 7月13日

澁海宅にパフェ斬り屋達が集まっていた。
もはや恒例になりつつある、7月のパフェ勝負。
そう、じゅんの上京である。
じゅんの上京にあわせ、今回の戦いに集まった要員は澁海、じゅん、忍の3人である。
「今回の敵は?」
澁海が問う。
「[Embassy]という店の[爆笑びっくり]だ」
じゅんが答える。
「・・・・・・は?」
「・・・・・・は?」
それに対して、澁海、忍の2人が同時に疑問の声を上げた。
「[爆笑びっくり]。パフェの名前だ」
「・・・・すげぇ名前だな」
「強そうな名前だ」
これからの戦いを想像し、ごくりとのどを鳴らすパフェ斬り屋達。
かくして3人は、戦いの地、東京駅地下街へと出発した。

午後2時。男達は戦場に到着した。
[Embassy(和英訳済み)]。
ここにわれらの目指すべき、敵が居る。
しかも今回の敵は今までとは趣きが違う。
これまでは「単人数」を対象とするパフェを食べてきた。
一対一で命を削る戦いをすることがメインであった。
しかし今回は「多人数」を対象とするパフェが敵なのである。
事実お店のメニューにも「上記のジャンボパフェは5〜6名様で十分召し上げれます。」という記述がある。
だがこのパフェを多人数用という理由は、実はほかにあった。
「えっと・・・・・爆笑びっくりは・・・・・・んっ?!!」
「な・・・なぬーーーー!!」
「ご、ごせんきゅうひゃくえん?!!」
そう、それは値段であった。
爆笑びっくりの値段は5900円。
一人で戦うにはあまりにも危険だ。
「3人で割っても一人2000円弱か・・・」
「びっくりびっくパフェより高いよ」
「・・・・かといって俺達が戦わないわけにはいくまい」
「・・・・・やるしかねーな」
かくして3人は、爆笑びっくりを注文をした。
しばしの待ち時間。
そしてそいつはやってきた。
「ぬお!!」
「こ、こいつは!!」
「い、五つだとぉ!!」
3人は一斉に感嘆の声を上げた。
そこにあるパフェの姿に驚きを隠せなかったのだ。
大きな器にただただ敷き詰められた器の8割を占めるバニラアイス。
その上に薄い層状に敷かれたフレーク。
さらにその上に層状に敷かれた抹茶アイス。
その上に載せられたチーズケーキとチョコレートケーキ。
中央に配置されたプリン。
ウサギカットリンゴ、キュウイ、バナナ、生クリーム、苺。
そして。
タワーを形成する5つの「アイスクリーム」。
デカイ、確かにデカイ。
しかし、それ以前に・・・・・
「なんじゃ、この色合いは?!」
「視覚的に美しくない!!」
なんとも色バランスの良くないパフェであった。
が、ゆえにインパクトも強い。
「な、なかなかの威圧感だぜ」
「まずこれ、うまいんだべか?」
「・・・信じるしかあるまい」
「・・・・やるか?」
「・・・・ああ」
「・・・・やるしか・・・・ない!!」
そして3人は、戦いを開始した。

「・・・・む!!うまいなこれ!!」
「このチョコレートケーキうまいよ」
「このチーズケーキもかなりいけるぜ!!」
むしゃむしゃむしゃ。
「おめーらまずこのアイスクリーム食えよ!!」
「とりあえず一人1つは義務づけだな」
「なんかこのアイスクリームのアイス粘り気が強い。代わってるな〜」
「うん、でもうまいぞ」
むしゃむしゃむしゃ。
「この中心にあるプリンうめー」
「うお!!甘いものばっかりだから、抹茶アイスの苦味がえらく強く感じるよ」
「この抹茶アイス層は結構きついかも」
むしゃむしゃむしゃ。
「このバニラアイス・・・・実はむちゃくちゃ量がない?」
「よく考えりゃ、今までフレークだったところが、全てアイスなんだよな」
「1リットルは確実にあるよ、このバニラアイス」
むしゃむしゃ・・・・・むしゃ?
「ごふぁあ!!ここまでアイス口になった後でこのチョコレートケーキ食うと甘すぎる」
「ごふぅ!!・・・・こ、こりゃ拷問だぜ!!」
「先に食っときゃ良かったよ、チョコレートケーキ」
む、むしゃむしゃ?
「よっしゃラスト!!」
「おらおらおら!!」
「とけ残ったアイスは俺がいくぜ!!」
もきゅもきゅもきゅもきゅ!!

「完食〜」
「うい〜、30分か、まあまあだな」
「やっぱり3人だと、まだまだ余力があるね」
「いくら量があっても3人だからな〜、パフェ斬り屋3人にかかればこの程度!!」
「楽勝楽勝〜」
「・・・・・じゃあ今度は1人で挑戦してみる」
「・・・・ごめんこうむる!!」
「量的にもそうだが、それ以上に金銭的に・・・・・な」

かくして3人の戦いは終わった。
多人数用のパフェとの戦いという新しい領域への一歩という意味で、今日の1戦は大きく意味のあるものだった。
そう、彼らは新しい戦いの領域へ、新しい冒険の旅へ大きな一歩を踏み出したのだった・・・・

「・・・・でもこれ以上値段が高くなるのは勘弁してもらいたいな〜(涙」



確かにデカイことはデカイ。 余裕の完食。


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