2000年5月6日。
澁海は、新たな伝説を間の当たりにした。
その澁海の戦友は・・・・・最強の男であった。
さすが・・・澁海と会長の座を争っただけはあった。
まずはそのもののレポートを下に示そう。
以下文:じゅん
私が、パフェ推進委員会・特攻隊長の、じゅんだ。
4th May,2000
澁海会長、忍、もじゃと共に、金魚蜂パフェに向かう。
我が最大のパフェ戦友、澁海は、
「おれ食わねぇよ」
などとほざく。
忍も同じ考えのようだ。(こいつは金欠だろう)
「うるせぇこのやろう」
と、俺。
「いや、量が多いからじゃなくて。まずいから」
その事を俺は、後になって嫌というほど実感させられるのだった…
席に着く。
もじゃが、金額にひるんだのか量にひるんだのか
「金ないからなー」
などとほざく。
まあ、結局頼んでるあたりが、やつも男だ。
2人ともストロベリーだ。
その物体はやってきた。
「ぶっ!」x2
忍、澁「にやり」殺す気だ…
「しかしこいつは…」
さすがの俺も、絶句する。
それも当然だ。
禁忌の秘法をもってつくられた某デカパフェなんかより100倍邪悪だ(汗
「生クリームくってみ」
と澁。
「生クリーム?………なんだこりゃ、甘いぞこれ……」(大汗
ちなみにもじゃは、すでに戦意を喪失しかけていた…
15分後
「あ、結構楽勝じゃねぇ?」
と俺。
「うげ、もう半分いってるよ、こいつ」
と、澁。
20分後
「甘い…」
30分後
グロッキー
35分後
「はやく食わねーと、コーンフレーク無敵になるぞ」
「もうなってるし…」
40分後
吐き気
45分後
「おわったーーーーーーーーーーーーー」
なんとか澁とタイだ…
「また、俺と同じか…」
澁が言う。
はっきし言って、まずい。
ほんっとうにまずかった…
「つぎ、びっくりパフェ、いくか?」
「いかねーよ…」
もじゃは、死んでいた…
6th May,2000
びっくりパフェ。
「でけーー」
21分後
終了。
寒い…
ここで補足を入れよう。
「もじゃ」
この4月から、東京進出してきた新たなパフェ戦士である。
肩書きは「パフェ推進委員会のブレイン」。
パフェの食し方を論理的に考える。
が、敗北する場合が多い。
実は、マシンガントークの異名を持つ澁海をも超えた、
最強のマシンガントーカーである。
さて、この状態では伝説の凄さが伝わらないので、
澁海の文を以下に付け加えよう。
以下文:澁海
6th May,2000
私はじゅんを連れ、3たび目となるその場に立っていた。
「飛騨の高山ら〜めん」。
そう・・・・あのパフェだ。
じゅんはウィンドウでまずやつと対峙した。
「ぶ!!でけ〜!!」
にやり。
じゅんの反応に俺は内心ほくそえんだ。
二人は席に座る。
「ご注文は?」
「びっくりパフェ」
じゅんが迷わず頼む。
「角煮セットで」
「なに〜?!!!!」
私の注文に、じゅんが驚きの顔を見せる。
(今日はお前ひとりで苦しんでくれ)
再び私はほくそえんだ。
しかし・・・・・・それが伝説の始まりだとは
このときの私は思ってもいなかった・・・・・・
数分後。
最強の敵(とも)が3たび私の前に現れた。
「びっくりパフェ」。
相変わらずのでかさだった。
「やるか」
「やってくれ」
じゅんは、静かに戦いを始めた。
私はその前で、ラーメンと角煮丼を食べていた。
と。
「あ、俺も食いたいから、角煮丼1/4くらい残しといて」
(・・・・まぢか?)
驚きの私の目の前で・・・じゅんは静かに伝説を紡ぎ始めた。
「・・・・・・!!」
私は驚いた。
(早い!!早過ぎる!!)
じゅんの食べる速度は、確実に速かった。
私や忍の速度など足元にも及ばない。
「・・・・これ、つめて〜!!寒い、寒いぞ!!」
じゅんはびっくりパフェの冷たさに、思わず声を上げるが、
食べる速度が遅くなる気配は、まるで無い。
「お茶〜」
寒さに耐えかねたじゅんはお茶を頼んだ。
ほどなく、店員が二人分のお茶を持ってくる。
(ち、とりあえず落ちつこう)
私は自分の同様を落ちつけるために、店員に注文を追加した。
私が提案する黄金律を持つ食い合わせ。
「梅のおにぎり」「アイスクリーム」「お茶」である。
この食い合わせは別々に食べるのではない。
おにぎりを食べながら、おかずとしてアイスクリームを食べ、
お茶をすするのである。
「げ、なんちゅう食い合わせだ」
じゅんが、食い合わせの黄金律のすばらしさが分からないのか、
非難の声を上げる。
(ふ、じゅんもまだまだだな)
その姿に私は少し落ちついた感じだった。
しかし、そんな小さな優越感など
新たな伝説の前には無意味であった。
わずか21分後。
「こんぷりーと!!」
「ば、ばかな〜!!!!!!!!!!!」
じゅんはわずか21分でびっくりパフェを食べ終わってしまったのだ。
「こ・・・・・こんなことが・・・・」
それは、もはや何人にも超えられない「伝説」であった。
「じゃ、これもらうよ〜」
当の本人は、平然と角煮丼を食べていた・・・・・・・・
注:この物語はノンフィクションです。
出てくるパフェ、食い合わせ、速度は全て事実です。