1999/09/10。
澁海は、旭川の地を踏んでいた。
東京に地で活動を始めて半年、初めての帰郷であった。
旭川は・・・変わっていた。
新しく出来た店、消え去ってしまった店・・・・・
たった半年でも、町は変わるものなのだと痛感させられた。
そんな中で、新しい地代の風を感じる店に
澁海は、じゅんによって案内された。
旭川の新たな食事処「ぺぺさ〜れ」。
「ここか?」
「ああ、おまえもきっと満足できるはずだ・・・・」
澁海の問いに、じゅんが答える。
そして二人は、店に足を踏み入れた。
座席に座り、店員が持ってきた水を飲み干してから、メニューを見る。
「む!!これは・・・」
メニューには2つのパフェが記されていた。
「ショコラパフェ」。
「プリンパフェ」。
どちらも、見たことも聞いたこともないものだった。
「新たなる時代の風・・・・・か」
店員がついだ水をまたも飲み干してから、澁海が言った。
「食べて・・・・見るんだろ?」
自らも2杯目の水を飲み干し、水の追加を店員に頼んでから、
じゅんが澁海に言った。
「・・・ふっ、愚問だな」
澁海は、水を注ぎに来た店員の前で3杯目の水を飲んで見せながら、
そうつぶやいた。そして・・・・
「水、ください」
あきれている店員に、一言いった・・・・・・・・
(後編へ続く・・・)