澁海、東京パフェを食う!!
「脅威なる二つの伝説編」


珈琲処「こーじーこーなー」。
そこには、二つの伝説があった。
そこに私と、じゅんが挑むことになった。
注)このときじゅんは仕事で東京に来ていた。
挑戦の見取り人は忍である。
三人は店の奥へと進んでいく。
そして、三人が座れる席を見つけ腰を下ろす。
「やるか・・・・」
じゅんが、俺に声を掛ける。
「ああ・・・・」
それに対して静かに、わたしは返事を返した。
そして二人は、それぞれが受け持つべき伝説のメニューを注文した。
しばしののち・・・・・・・・
まずは、私の前に伝説が姿を表した。
すべてのベースはアイス。
その上にたっぷりとかけられた生クリーム。
そこに散りばめられたイチゴ。
威圧感を与えるほどの、そのフォルム・・・・・・・
「こーじーこーなー」伝説の一端、
「いちごしゃんてりー」である。
「す・・・すごい」
私はうめきにも似た声と共に、喉を鳴らした。
予想以上の量だった。
「怖気づいたか?」
じゅんがいう。
「は、まさか」
それを私はすぐに否定する。
とそのとき、もうひとつの伝説が我々の目の前に姿を現した。
「なにーーーー!!」
私とじゅんは同時に声を上げた。
そう、「いちごしゃんてりー」を塔と表現すると、
そいつは山だった。
抹茶味のかき氷が山を織り成す緑のベース。
その上のモンブランが、土の露出した山の頂上。
そして・・・・・・たくさんの岩を現す、くり。
伝説の山、「まろんふらっぺ」である。
「これは・・・・冗談ですよね?」
たまらず、じゅんが店員に聞いた。
「いえ、写真のように当店では・・・・・」
店員さんの丁寧な答えでそれが冗談ではないことがわかった。
「やるか・・・」
「ああ・・・」
お決まりのせりふをもう一度いってから、
我々は、伝説へ足を踏み入れた。
・・・・・・
6分1秒後。
「・・・・か、勝ったな・・・・」
傷だらけになりながら俺がいった。
「おれはまだいけるぜ!!」
血まみれのじゅんが強気に言い返す。
「ふ、たいしたもんだよ、おまえは」
「おまえもな」
そして二人は勝利の笑い声を高らかに上げた。
「勝利!!」
忍の勝利を告げる声が、こーじーこーなーに響いた・・・・・・


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